追憶 四話
エルがはあはあと肩で呼吸をしている。当然だ。あんな巨大なハンマーを思いっきりぶん回して疲れないはずがない。

「奴にはまだそれほどダメージをあたえられていない。すぐに追い討ちをかけて一気に討伐しよう」

「だね、ペイントのにおいが消えないうちにすぐに追いかけよう」

「ペイントのにおいはここからすぐ南からするな。とりあえず七番に行こう」



そして、地図上の三番から七番にかけての入り口。
リオレイアがいる。エルがしめた、と呟いたがレイが止める。リオレイアの足元近くをよく見てみるとメラルーがいた。
獣人族のアイルーやメラルーはその見た目のかわいさとはまったく違って、アイルーは爆弾を掲げて突進してくるわメラルーはポーチから道具なりいろんなものを盗むわで戦闘の邪魔になる。
殺しはしないが追い払わなければならない。リオレイアとの戦闘の最中で薬でも盗まれたら大変だ。

レイが閃光玉を握り、メラルーの集団とリオレイアの視界にめがけて投げつけた。
ボン、と破裂音がしたと思ったら凄まじい眩しさの光が襲ってくる。

ハンターである三人は閃光玉が一体どういうものなのか、というのをよく知っているので目をつぶったから平気だが、メラルーたちは目を回してひっくり返っている。
リオレイアも悲鳴をあげている。今がチャンスだ。

エルがハンマーを握り腰だめに構えてリオレイアに近づく。その間にレイも貫通弾を装填してリオレイアに向かって乱射する。
リオレイアも攻撃を受けっぱなしだから気がすまないのであろう、尻尾をぶん回すが閃光で目がやられていて何も見えないらしくエルには当たらない。

そして、ついにリオレイアが大きく息をすって大声で咆哮した。

怒っている。怒り状態の大型モンスターは俊敏力などが上がって手におえなくなる。素直に逃げるかなにか対策をとらなければ。

閃光の効き目がなくなったのか、リオレイアがエルに向かって突進する。エルはもちろん余裕で回避する。
今、リオレイアは我を忘れているのだろう、しつこくエルに向かって攻撃している。

「兄さん!ちょっと、なんとかしてくれ!!」

「わかってる!なんとかするからとりあえずお前は全力で走ってくれ!!」

すると、レイがラスティに話しかける。

「ラスティ、お前の初仕事だ。落とし穴の使い方はわかるよな?」

「え?」

突然のことでラスティは驚く。まさか落とし穴を仕掛けろと……?

「まぁ、お前が予想しているとおりあのリオレイアの走っているルートを予測して落とし穴を仕掛けてほしい、できるな?」

「あ、はい……」

「よし、行って来い!」

「えぇ!?ほんとにやるんですか!?」

「つべこべいうな!はやくしないとエルがあいつの餌になっちまうぞ!」

「は、はい!」

ラスティは落とし穴の円筒を抱えて走ってリオレイアの近くにその円筒を半分ほど埋める。
落とし穴のツールは地面を柔らかくしてモンスターを引っ掛ける。だが、しばらく放置しておくと元に戻ってしまうというネックがある。
人間や小型のモンスターには引っかからず、大型モンスターしか引っかからない。

「落とし穴、仕掛け終わりました!」

「よし!エル!こっちまで走って来い!」

「わかった!!」

うおお、と全力疾走するエル。落とし穴の上を通過したあとについてきたリオレイアが落とし穴を踏んだそのとき。

ズシーン、と轟音がしてリオレイアの体の半分が地面に埋まる。またチャンスがきた。

「エル!ラスティ!下がっていろ!」

レイがリオレイアに向かって何かすごく大きな黒い弾丸を発射した。

拡散弾だ。

ズガーン、ズドドとド派手な轟音を立てて弾が大爆発を起こす。さらにもう一発装填して発射する。

リオレイアの緑色のきれいな甲殻は血で真っ赤に染まる。そろそろ奴は瀕死だろう。もう少しの辛抱だ。
次郎長
2015年05月21日(木) 23時39分54秒 公開
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■作者からのメッセージ
いつも僕の小説を読んでくれてありがとうございます。お久しぶりです。次郎長です。
最近考査などで忙しくて全然投稿できてませんでした。申し訳ありません。
これからはできれば1週間ごとに投稿できたらいいな〜って感じです。
余裕があればもっと頻度を上げたいですね。
まだまだがんばりますよ!

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