DEATHGAME 〜第二話〜
銃弾は残り7発。

鍵を持ってる猛獣を、4頭だけを倒していったとしても、残りは3発。
そんなことはありえないし、第一、守護者がごろごろいる。

どう考えても、7発ではやっていけないだろう。まず武器を集めなければ。
図書館から出たレインに、守護者が飛び掛る。
あまりに突然な襲撃だった。レインは身をかわすので精一杯だ。

守護者は3体で、ここで銃を使ってしまったら、もう後が無い。
レインが、持っていたトンカチを力強く振る。

ちょうど飛び掛ってきた守護者の頭を、トンカチが粉砕する。
粉砕された頭から噴出す青い血液が、レインの顔をぬらす。
そんなことはお構いなしに、レインが守護者に向けてトンカチを振る。

3体目の守護者の死体が道路に倒れる。
だが、レインに休む暇をあたえず、図書館の屋根や、曲がり角から守護者が現れる。

     ……死ぬ……

レインがそう思ったその時、クラクションの音とともに、前方からバスが走ってきた。レインは歩道に転がり、バスが守護者たちを粉砕し、突き進む。

レインは、そこから少し離れた場所に走り、そこにあった家に走り込んだ。
誰かに助けを求めようとしたのだ。
だがそこに人はいなかった。しかし、猛獣らしき物を発見できた。

体中の皮膚が剥がれ落ちた狼。

レインがトンカチで狼に殴りかかる。
狼は素早くトンカチを避け、窓を突き破り、外へ逃げていった。

「待て!」

レインは追いかけようとしたが、狼の近くにあった白い長方形の箱を見つけ、手に取り、開いた。

その中には、長方形のゲーム機らしきものが入っていた。
レインは、恐怖を紛らわせるために、ゲームを手に取り、プレイし始めた。

ゲームは、方向キーしかないため、迷路のようなゲームしか出来ない。
だが、なかなか難しく、レインは完全にゲームにのめりこんでいた。

「さっきと同じ場所を通っているぞ」
ゲーム機が喋った?
レインが途惑っていると、また声がした。

「どうした。早く引き返せ」
完全に喋ってる。
レインはゲーム機を投げた。

ゲーム機が悲鳴?をあげながら、外に飛び出す。
レインは、その場で凍りつく。

「何をする。我は気が短いのだぞ」
文句を言っているゲーム機の声に気付き、守護者が集まってきたのだ。
守護者に気付いたのか、ゲーム機は声を出さなくなった。

守護者が家の中に入ってくる。
レインがトンカチを振る。
13個ほどあった頭が粉砕され、消えていく。

全員殺し終えた時部屋の窓から、Vと書かれた丸い頭を持つ掌サイズのロボットが、現れた。

「ゲームは大事に扱わないと壊れるぞ」
ゲーム機と同じ声がする。
あのゲーム機は、ロボットだった?そんなわけがない。でも現にありえている・・・

「我の名はV。奴らの存在に気付かないとは・・・うかつだったな」
このロボットは、守護者の接近が分るようだ。
Vの話によると、奴らの体内には特殊な何かが入っていて、守護者が接近すると、センサーがキャッチするようだ。

「一人では危ない。我とともに行動してくれ」
レインはそれを了承した。
Vは、小さなゲーム機の形に戻って、レインのポケットの入った。

外を見ると、青い血の中に、赤い血液が混じり、赤い血液は点々と北に向かっていた。

狼の血だ。
そして、気が付くと空は赤く夕暮れに染まり、レインに時間の経過を知らせていた。
フルフル男
2008年04月17日(木) 18時14分59秒 公開
■この作品の著作権はフルフル男さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
なんというか・・・ゲーム機が!って感じですよね。守護者の接近が分る・・・便利な能力ですよね。

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「ぼくらの」を思い出しました、あれほど欝になるアニメは無い・・・ 30 mlk ■2008-04-21 21:12 ID : LcaT1Dw0IZw
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トンカチで倒せるのか!?強いって聞きましたが……。
さて、クリア出来るか?ゲーム機が……、んん……。
30  凰雅沙雀 ■2008-04-18 19:54 ID : FZ8c8JjDD8U
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