カナシキ運命ノナガレ |
とりあえずベッドから体を下ろしたが体に妙な違和感がある・・・・・ なんというか・・・・実感がないのだ。 そこに自分の体がある、しかし存在がないような、なんというか言葉にして表すのが難しいんだが・・・・ 「変な事を考えるなよ」 自分の頭に浮かんできた不思議な感覚に対する疑問を無理やり自分で振り払い、固まった体をほぐす為にストレッチで筋肉を動かし、肩を回す。 冷たい床の感覚がそこに『自分がいる』といった事を改めて感じさせてくれた。 眠い目を擦りながら近くにあったスリッパに足を通し、窓を見ると水蒸気が冷やされたために出来た水滴達がゆっくりと硝子を伝って落ちてゆき、遠くに見えるビルの前に敷いてあるように思えるコンクリートの道路にはまだ朝早くなのに数人の人々が暖かそうなコートを着込んで散歩をしたりしていた。 (いつもと同じ風景、代わり映えしない日常だな・・・・・) 普段と違うのはいつもより背中を冷やす肌寒さと、室内なのに口から漏れる白い息くらいであろうか。 ふと気がつくと自分はすでにスーツを羽織る準備をしていた。 いつもなら会社に行きたくない――つまり出社拒否である――が頭で考えていなくても体が反応してスーツを見るのがいやなほどなのに、だ。 「気まぐれってヤツ、なのかな」 ひとりでに呟きながら居間の奥まで足を運び―――そのさい二回も足の小指をぶつけそうになったが―――顔を洗おうと台所の横を通り過ぎようとすると驚いた事にいつもなら使い終わった洗い物食器の類が積み重ねられているのに、一枚の皿も流しには置いていなかった。 ・・・・・そういえば昨日の記憶があまりない、大方酒でも飲んできてぶっ倒れたのだろう・・・・・しかし、酒に弱い彼が倒れるほど飲んだのに二日酔いをしていない、これは実にうれしい事だった。 ※ 一通り準備は出来、いざ家を出ようとしたときにあることに気がついた。 ――――会社に持っていくバックが・・・・・・・・ない いつもなら玄関の横にあるはず、が、カバンは何処にも無かった。 「なんでねえんだよ・・・・」 彼女にしまわれたと予想してダンボールの中をあさるがカバンの「か」の字も見つからない。 いつの間にか時間は四十分立っている。バックは見つからない・・・・・・ いらいらとした気持ちを何とかなだめ、バックが会社にあることを祈りながら男は会社へと出向くのだった。 ――――それが―― ――――すべての 『真実』を知りえる事になるとは知らずに・・・・・。 |
メタルギルド
2007年12月06日(木) 15時20分02秒 公開 ■この作品の著作権はメタルギルドさんにあります。無断転載は禁止です。 |
|
この作品の感想をお寄せください。 | |||||
---|---|---|---|---|---|
背景の乗せ方俺もわからない。 いや、なんとなく分かるんだけど出来ない・・みたいな。 カバンってそんなに探しにくいんだ。それとも何かわけが・・・? |
30点 | ケルベロス | ■2007-12-13 11:20 | ID : If3qiekeSNg | |
ガチャピンのイメージ一気に崩れたぞw 40分も時間が経っていたのかカバン探すのに |
30点 | トペンマギント | ■2007-12-07 23:06 | ID : yWmCa3QSHrc | |
背景の銃何?S&W? | 30点 | 荒覇吐 | ■2007-12-07 01:09 | ID : EYhYONHuMTA | |
俺なら仮病使うw | 30点 | ゴンザレス | ■2007-12-06 21:43 | ID : kVGfBNvSt.c | |
背景すげぇな・・・・ 背景の変え方わかんねえんだ俺 |
30点 | ZTH | ■2007-12-06 21:04 | ID : d8l1MhGI.wI | |
そういう意味かw ロスプラ的な意味だったら面白かったのにw |
40点 | setsunaZERO | ■2007-12-06 19:54 | ID : 1o58cQfvDt2 | |
会社で一体なにが!? 最初らへんがキーじゃないかな? |
30点 | 凰雅沙雀 | ■2007-12-06 16:14 | ID : FZ8c8JjDD8U | |
合計 | 220点 |