学園魂 中間テスト編Final 上 真剣すぎても逆に空回りする


 独り言TIME
いや……もう年明けちゃったよ!? (この小説が完成した日時 2009/01/01 AM 4:52 です……) 



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 そのころ、D組は異様な空気に包まれていた。

―カキカキカキ
    ―カキカキカキカキ……
 ―カキカキカキカキ……
       ―カキカキカキカキカキッ? カッキーン! シャキッ! シューーンバーン! …………カキカキカキカキ……

 そんな空気の中。一人が口を開いた。


「あのさー、今さー……」

カキカキカキ……

「いや、でもね? まじめに勉強してくれるのはうれしいんだけどさー……」

カカカッキーカキカキカカカッキーカキカキ

「今は数学の授業だよ……辺りを見れば英語勉強してたり、社会勉強してたり……。数学勉強してるヤツいないよね? 先生こんな嫌がらせ受けたの初めてだよ……。しかもさ……」

カキュカキカキュカキカキュカキ

「カキカキうっせーよお前ら! わざとだろ? それ絶対にわざとだろ!? しかも途中でへんな効果音が入ってるし! ふざけんのも大概にしろよ! 少しはこっちの授業も聞きやがれ!」

バキッバキバキバキバキバキッ!

「あっ……すみませんでした……! 先生が悪かったです! だからエンピツ圧し折りながら先生をにらまないで……」

そう言ってからほんの少し間があり、そしてまた一斉にD組の生徒は折れたエンピツを新しいエンピツに替えてまた「カキカキ」しだした。

「それにしても博正先生もやるな……。お前ら今回のテストでクラス平均点50点以上取らないと長期休暇なしだってな? 先生も長期休暇なしなんていわれたら必死に勉強するかな? それにしても本当にお前ら」

 シュン! グサ!

数学の先生が言い終える前にエンピツが先生の真横を物凄い勢い飛んできて後ろの黒板に刺さった。

「先生……。うるさいですよ……少しは黙っていてくださいよ……。今は僕にとってかなり貴重な時間なんだから邪魔しないでくれ……。それとも何か? 黙れないって言うんならその時は一生喋られなくしてやろうか?」

そういったのは鈴木だった。その目つきいつもの鈴木のものではなく、異常に鋭くそして真っ赤に充血していた。

「あぁ……! ごめんなさい! すみませ!」

 シュシュシュシュン! グサグサグサグサ!

生徒が一斉に投げた鉛筆は鋭く、かつ確実に先生の真横をすごい勢いで飛んでいき後ろの黒板に何本も刺さっていく。

「うるせーって言ってんだろよぉ? 聞こえなかったのか? センコウ?」

上野はそう言った。

「…………」

先生はもう何もいえなかった。それには恐怖もあったが、エンピツを投げたときに顔を上げた生徒の目はさっきの鈴木のように鋭く、しかも充血していた。テスト前日と迫った今。今日は特にみんな真剣なのだ。



そして先生は何も言わずに静かに黒板にチョークで数式を書いていった。











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 今日はよく晴れていた。雲ひとつない。ピクニックにでも出かけたくなる。そんな天気だった。しかし、そんな日にも苦労している人はたくさんいる。特にあいつらなんかは……。


「きりーつ! 気をつけ! 着席! 礼!」

 バコンバコンバコン

「……んん? それいつまで引きずるつもりだ滝本?」

「とりあえずこれは青」

 滝本が言い切る前に切り出した。

「おーっすD組! んじゃ出席取るぞー。まあそこんとこは委員長に任せるけど」

「って、先生……。せめて立つくらいはしたほうが……」

 古林はそう言って前にいるヤツを見つめる。

 早朝から黒いフードを羽織った教師は教壇の上に寝転がっていった。



「えーっと……。あぁはい全員そろっているみたいだね」

 妙に目立つそのボンボンアフロの滝本は斉藤にそういった。

「ほー、さすがに冬休みが無くなるのはきついか。まあひどいこと言った悔はあったみたいだな」

 皮肉にも斉藤はそう言った。

「じゃあ、これからテスト始まるからな。今回の朝のHRは自主勉強ということで。まっ、今回良い点数とって先生もみんなもハッピーになれる結果にしような? 以上」


 カキカキカキカキ―――。


 ………

   キーンコーンカーンコーン

 これから五分後にテストが始まることを知らせるチャイムと同時にD組の生徒のほとんどは緊張のあまり一斉にトイレへ行った。

「おいおい……。D組はどれだけの大人数で連れションするんだ?」

 と、あたりからも聞こえてくるほどの大人数で一斉に。ひとつの社会現象にでもなりそうなくらいだった。しかし、D組の生徒の中にも余裕な心境で机に座っている者も数名いた。それは、D組の委員長の滝本を中心として結成されていた……


その辺りからは、

「今回もあいつらすごい点数取るんだろうな……」

 などとささやきあっている生徒もいた。

そんなことも気にせず滝本は、

「D組より選ばれ者よ! よく聞け! ついにこの時期がやってきたのだ! さあ、時は満ちた! 今こそ我らエリート部隊『チーム・パティスタ』の栄光をとくと見せてやるのだ!」

 まるで滝本は二重人格でも持っているかのように性格、漂うオーラがまるっきり変わっていた。それにはどこか本当に頼りにできる委員長という感じの心強いものがあった。

 滝本の声を聞き取った廊下にいる生徒たちは、

「おい! ついにあの秘密結社『チーム・パティスタ』が動き始めみたいたぞ!」

 辺りからは「うそ?」 や「マジかよ!?」 や「つ…ついにあいつらが…!!」 など、かなり驚愕しているように話していた。

 そして

キーンコーンカーンコーン

 運命のチャイムがいま鳴り出した。






学園魂

   真剣すぎても逆に空回りする 上



 ※ここからはD組生徒の心境を深くわかってもらうためにあらゆるD組生徒の固定されない一人称で物語が進行します。もちろんD組生徒は作者自身によって以心伝心ができるようになる可能性もあります。








 ああ、ついに始まっちゃったか……。ああなんだかドキドキしちゃうなぁ。えーっとまず第一回は理科か……。ああこんなメガネ君の僕でも結構勉強したからなぁ。それにしてもこれ、みんなが点数取らないと冬休みは無さそうだなぁみんな大丈夫かな? と古林は思っていたころ。

 ガラガラガラと教室の扉が開く音が鳴った。そしてそこにいたのは、


「ただいまより、第二十一回『早押しクイズ理科編A組VSD組 〜君たちの情熱をここに今〜』を開催する!」

 そういって教室に入ってきたのは学園長だった。

ん、なんだなんだ? 何が起こった? 

「やあ! みんなに愛されている阿児学園長だよ!」

 そう言ってウインクした。それは果てしなく忌々しい顔だった。

ん、待てよ? 普通ここに来るべきはずの者は普通の教員のはず、何故学園長が? しかもなんか今変なこと言ったような……。……って!!!

「ってー、おい! なんであんたがここにいるんだ!? で、お前今早押しクイズとか言っただろ?」

 そう言ったのは古林だった。阿児学園長は

「あれ? 知らなかったっけ? 今回のテストはクラス対抗早押しクイズでやるんだぞ?」

 何だよそれ? D組は軽く馬鹿にされているのですか? しかも相手があのエリート軍団のA組だなんていろんな意味でおかしいだろ! しかも少し素直にこの状況を受け入れている自分がちょっとむかつくんですけど? などと古林の心の中は混乱してまともにいいツッコミ方も思いつかなくなっていた。


阿児学園長は話を続ける

「んじゃクラスの代表は前に出てきなさい!」

「ちょっと待った!」

阿児学園長の話をかち割り言い出したのは上野だった。

「学園長! いくらなんでもそんなテストおかしすぎるぜ? そんなんじゃあ俺たちは素直には受け入れられない!」

それを言った瞬間学園長は軽く悪意のあるオーラを漂わせながらニヤリとしていった。

「これはもうすでに前から決まっていたことだ。でもそこまで言うのなら今回のテストは受けずに成績ゼロにしておくか?」

「クッ……!!!」

 誰もがすべてをあきらめたかのように思えた。しかし、

「諦めたら、そこで試合終了だよ」

 どこかで聞いたことのあるようなフレーズを言って席から立ち上がったのは滝本だった。そしてその瞬間から滝本のオーラは別の人格へと切り替わっていた。

「さあ、D組より選ばれし者たちよ、立ち上がれ! 今こそ『チーム・パティスタ』の栄光を皆に見せしめる時だ!」

 その瞬間、席から数人の生徒が立ち上がった。その中には上野を敵対視していた鈴木も含まれていた。

「鈴木…! お前、チーム・パティスタのチームメイトだったのか!」

 上野がかなり驚きながら鈴木を見た。

「ごめんよ、別に秘密にするつもりなんてなかったんですよ。ただ、お前に言う義理なんてものはないと思ってな」

 いつもながら喧嘩口を上野に叩いた鈴木だったが、上野もさすがにこのタイミングでは吠えたりはしなかった。

そして滝本は話を続ける。

「おい学園長! その挑戦、私たちエリート部隊『チーム・パティスタ』が受けて立とうではないか!」

阿児学園長はさすがに少し戸惑ったようだが、

ふん。あの噂の『チーム・パティスタ』が本当に存在していたとはな。しかもそれがD組に所在していたとは……。しかしこれはこの学校を繁栄していくためのいいネタになりそうではないか! フフフ……。いい機会だ。少しその実力を今回で試させてもらおうか


「まあいいだろう。ではお前たちはD組代表として今回の早押しクイズに出場してもらう。ルールはあとで説明させてもらおうか」

 そして滝本は、

「フン。いいだろう。いくぞ! 皆の者!」



そうして今まさにA組とD組との壮絶な早押しクイズバトルが今まさに始まろうとしていた。










 まさかの展開にD組の生徒は救われたような気持ちになっていた。

さてその「チーム・パティスタ」の実力とは一体どういったものなのか?






to be continued―――








N.H
2009年01月01日(木) 10時43分56秒 公開
■この作品の著作権はN.Hさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 ※チーム・パティスタは例のドラマとは一切関係しません



 どうもあけましておめでとうございます! N.Hです。

いやぁ〜この道長かった。小説を書いてはデーターが消え書いてはデーターが消えの連続で……。もう無理かと思われましたが、今回は奇跡的にもパソコンが復活を遂げました!!



 では早速コメント返しから


 アダムスカさん

いろいろたくさんのご指摘ありがとうございました。これで今回こそは以前よりはマシになったはず……。また、紹介してくれましたサイトも参考にしながら(むしろ学習しながら)書かせてもらったつもりなのですが……。




 風斬疾風さん

んんん……。粘るとは、僕にとって粘るとはあきらめずに努力するという意味を込めていたのですが……。



 生徒会長7さん

あっ、はい! これからもがんばりますよ! 特にパソコンなんかのせいで今回は中々投稿できなかったのですが……。



 ケルベロスさん

はい。今回こそは一人称はほぼ確定しています。この小説、いろいろな人からの視線があるので、一人称が固定しきれないんです。でもそこのところは自然な感じに違和感なしに工夫してみたいと思いますが……。すみません少し私は一人称を理解し切れていないようです……。





 小説内でキャラと話すのはタブーだと知った私は今回からはキャラ対談で何とかしようと。ということで、


 D組の人はこの小説をどう思っているの? キャラ対談! イェーイ! ドンドンドン! ピーピーピー! パフパフパフ (と自分で盛り上がってるときのありきたりの効果音を出してみる)






 N.H)ということでですが、今日は斉藤さんにお伺いしたいと思います! (以下エヌ)

 斉藤)はーい。どうもー。(以下サイ)

エヌ)それでまぁ聞きたいわけですが、この小説の感想を聞きたいわけですが……。

サイ)ああはいはい感想ね。まあひとついいたいことは、今回異常にプロローグ長かったね。しかも本編短いし。あれなんでなの?

エヌ)ああ。あれね。あれはさっきも言ったようにパソコンのハードディスクが逝きまくってたから、何度もこの章を書いているうちにどれくらいが長いのか、短いのかが判断できなくなってきたみたいだね。

サイ)ずいぶんテキトーにまとめたな。

エヌ)オメーに言われたくねーよ!

サイ)……んでもうひとつ聞きたいのだが。

エヌ)はいどうぞ。今回は初回スペシャルだからOKですよww

サイ)じゃあ聞くが。この小説のキャラは全部 エヌ の通ってる中学校にいる連中を元にしているって本当なのか?

エヌ)ああ。うん、そうだよ。だって、わざわざオリジナルキャラで物語り書くのもなーって。一応言っておくけど、この物語に出てくる古林君なんて作者自身を描写したんですからね。

サイ)ん!? そうなのか?

エヌ)うん。だから。古林君は私のことだと思ってみていていいから。

サイ)へーえ。そうなのか。

エヌ)おっとそろそろ時間だ!

サイ)マジかよ!

エヌ)はい。そういうことで。長い長いキャラ対談でした。お願いですから 「キャラ対談なげーよ!」とかそういうのはなるべく控えてほしいです。もう反省してますんで。






 はい! ではこれからご指摘お願いします!

この作品の感想をお寄せください。
普通に分かると思うけど偽モンがいるから。
まったく、暇人だねぇ。。。
30 元生徒会長7 ■2009-01-14 15:51 ID : ViblgHAUaNg
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あミスった!!!
0点だった!!!!!
0点 元生徒会長7 ■2009-01-09 20:37 ID : .EmyXsSRm5E
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偉そうなこと言っておいてこの程度?
笑わせないでくれるかな????
一人だけ点いれてるけど、
元生徒会長7とお前は同一人物ってことでおk?
0点 渡辺くん ■2009-01-08 20:19 ID : amIZzkXaBsI
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どうも、コメントは初めて……だと思います。ヌヌです。以後お見知りおきを。

読んでみての感想は、「ドクロちゃん」や「バカテス」に近い雰囲気だな、と。
上記の作品にもありますが、個人的には「カキカキカキ――」といった擬音で力押しするのは結構好きですし、そういう表現もアリだと思っているのですが、それをやるのは簡単なようで難しいんですよね。
まあ要はメリハリをきちんとしないと、ただの安っぽいお話になります。はっちゃけるところは思い切りはっちゃけ、それ以外の風景描写なんかは淡々と――といった風にするのがまあベタです。

後、途中の『一人称になります』みたいな注意書きですが、いりません。行を多めにあける、ケルベロスさんのおっしゃっているように◇や※の記号を挟むなどで十分です。
小説内に「作者」という言葉を入れるのも、ナンセンスですね。読者はせっかく物語の世界に浸っているのに、『作者』という言葉を見ると急に現実に引き戻された感じがして興ざめしてしまいます。

最後に一人称についてです。
『と古林は思っていた――』といった表現ですが、一人称じゃないです。それ三人称です。
一人称だと『と古林は思っていたころ。』の文は消して問題ありません。もしくは『――――と僕は思っていると、突然教室の扉が開く音が聞こえた』のようにするのがいいでしょう。
まあ一人称だと『○○(自分以外の名前)は××と思った』のような表現はまず使えないと考えていいでしょう。どうしても相手の気持ちを描写したいなら『○○は××のように見えた(××のようだった)』という風にしなければなりません。

こんなところですかね。これは個人的なことでアレなんですが、もう少し改行減らしてみては……? なんかスッカスカな感じです。ネット小説に私が慣れていないだけかもしれませんが……。

おせっかいかもしれませんが、このサイトが参考になります。色々と。
ttp://www.raitonoveru.jp/
10 ヌヌ ■2009-01-03 18:37 ID : HOR7U9mi.dc
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誰かにも言ったような気もする……『…』は二個セットで使用したほうがいいですよ

一人称で進行させる小説にも所々に客観的に見た描写は含まれるとは自分は思います。基本を一人称とすればサブって感じですかね?
一人称はその一人称を使っている主人公視点で描かれるのでその主人公が見ていないことは描写してはいけない……などと、何処かのサイトで目にしました。
自分は、一人称視点進行作品は『◇』とかで区切ってから別の視点(三人称含)で描いてみる……とかですかね。
↑ 少し前といっていることが違うのは色んな所で色々と指摘を受けたからです……^^;


詳しく一人称とかを学びたいのならば、グーグル検索などで調べた結果、自分にあったサイトで学んでみてはどうでしょうか?

『性格、漂うオーラがまるっきり変わっていた』
ここの漂うオーラは『雰囲気』と端的に表現したほうが個人的にはリズムよく読み進められると感じました。
個人的な意見ですけどね。

なんか、『チーム・パティスタ』って凄いんでしょうかね?w  平均点が↑↑とかですかねww
10 ケルベロス ■2009-01-02 23:50 ID : If3qiekeSNg
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