学園魂 番外 とある統括者と先生の話




 チーム・パティスタの本当の意味を知っているか? 頭のいい奴らの集団だって? まあそれもそうだが、それが本当の意味ではない。じゃあ何だって? まあ知らないだろうな。確かに彼らは頭が異常に優れているが、逆に言えばそんな奴らがわざわざ神乃学園に集結するはずが無いだろう。もっと優れた学校へ行くはずだからな。じゃあ何故この学園に集まっているかだって? まあ落ち着け。それを今から説明するために君をここへ呼んだのだからな。一応君には知っておいて貰いたいからね。ここはどこかだって? はは、ちゃんと覚えておいてくれよ? ここは神乃学園の理事長である私が勤める理事長室じゃないか。





   学園魂 番外 とある統括者と先生の話





 君も薄々感づいているかも知れんが、彼らは普通の生徒……いや、人間ではない。君は何故チーム・パティスタと言う集団が出来ているか? と疑問を持ったことは無いか? まさかあのような集団が自然と出来るはずも無いだろう。彼らの集団にはもっと違った意味がある。それは、学園の守備だ。奴らの集団には正式名称がある。『学園守備能力者集団特別部隊─チーム・パティスタ─』。知らなかっただろう? 元々彼らは『守備隊』と言う特別部隊で結成されている。『特別部隊』と聞いたら普通の守備隊では無い、何かもっと違った特別な役割を果たす守備隊なのかと疑問を持つはずだ。まあその通りなんだがな。信じるか否かは君次第だが、これから言うことは全て真実である、とだけでも言っておこう。チーム・パティスタはな──


 ──超能力者の集団だ。


 今笑っただろう? と言うかかなり笑いを堪えてないか? え? そんな漫画じみた世界みたいな事があるかだって? ……しかしだな。これは本当のことだ。そうだな。君の持つクラスに鈴木拓也というチーム・パティスタ所属の生徒がいるだろう? 彼がよくする『卍壊』もその超能力の一つだ。他の奴らのは見た事が無い? そりゃそうだ。彼らにはなるべく能力の発動を慎んでもらっているからね。しかし、鈴木拓也はそれを無視しているからな。彼の暴走には正直困り果てているのだが……、まあそれはさて置いてだ。とりあえず彼らは超能力者の集団であることは確かだ。

 さてここで、だ。何故彼らがこのような学園に雇われていると思う? まあこれも知らないだろう。この学園はある『勢力』に狙われている。何が狙われているかと言えば、その『勢力』はこの学園を壊滅させようとしているようだ。何故、だって? 理由は明確ではないが、恨みでもあるのだろう。とにかくその『勢力』はいままで何度となくこの学園に攻撃を仕掛けてきている。例えば、弓矢で学園の窓ガラスを打ち抜こうとしたり、何人も連れて学園に奇襲を仕掛けてきたり、そう言えば前は銃撃してきたな。大砲まで持ってきてたぞ。そんな事は今までに一度も無かっただって? 君たちは気付かなかっただろうな。事件が起こるたびに、滝本賢率いるチーム・パティスタが戦闘に出ていた。そしてそれらの事件を誰もが気付かないうちに一瞬でけりをつけた。そんなところを見た事が無いだって? そりゃそうだ。何せ彼らは『超能力者』だからね。

 君は知らないだろうが、現在、チーム・パティスタは五人で結成されている。それだけの少人数で今までの事件を誰も気付かないうちに食い止めてきたのだから、彼らにもそれなりの超能力がある。ある者は次元を操り、ある者は属性を操り、ある者は全てを破壊し尽くす。様々な超能力を使い、この学園を守り抜いている。安心しろ。彼らはそう簡単にやられるような集団ではない。だからこそこの学園に雇った。そして、現在に至ってまでこの学園に自分達の能力を全て捧げ、全力で守っている。彼らは確かにD組の生徒同様、同い年で神乃学園の生徒としてこの学園に所属している。そして、生徒同様の学園生活を満喫している。そして──



 ──彼らの『志』、ようするに『魂』はこの『学園』にある。



 だから斉藤先生。チーム・パティスタを含む生徒全員が無事にこの学園から卒業するまで見守ってやってください。




  Finish
N.H
2009年04月05日(日) 13時22分39秒 公開
■この作品の著作権はN.Hさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 今回は短いです。原稿用紙5枚くらいの短さです。まあちょっとしたお話ですし、これくらいでいいかなーと思いつつ投稿です。


 コメント返し

   生徒会長7さん

 やっぱりグロかったですよね。今回ばかりは本当にグロかったですよねww でも山田悠介レベルまで上げたら流石にここから追い出されますし。それに今回、たまにはこういう違ったのもいいかなーと思いつつ書いた作品なので、もうグロの作品は出てこないと思いますよ。



   カイナさん

 んんーっ。もう続きませんよ、この作品は。あの話以降の話はありません。申し訳ない。
 所でやっぱりグロかったですか? そういってくれれば私もうれしいですね、と誤解されそうな一言を。実際、あの物語は読んでる人の頭を痛くさせるという効果を持っています。でも安心してください。もうグロはしばらく出てきませんから。



 さーて、今回は短かっただけあって、次の書き溜めがあるわけです。だから次回の投稿は早くなるわけです。それにしても今回は完全な一人称です。地の文が一切ありませんよね。

 そして、ついにこの小説もセカイ系統に突入してしまったわけで……。まあ仕方ないかと思いつつ、この小説は実はギャグ系統を中心とした小説になってくるはずなのですがね。そして、読んでの通りこの小説の題名には一応意味があったわけで……。あったんですよねー。


 P.S

 新しい長編への突入の予感……。


この作品の感想をお寄せください。
 はじめまして、無名の一般人です、よろしくお願いします。
先輩ですよね?僕はI中の一年生になったばっかなので(笑)
僕もI中です(違うと思いますが……)

 はい、ストーリーのことですが、最初の作品から一気に読ませてもらいました。
 僕が言うのもなんですが最初の作品からどんどんうまくなっているのが手に取るように分かります。
 僕もそうなればいいな〜と思ってます。
 今回の新作品はいいと思います、内容もしっかりしていて読みやすいです。し、なんていうかこう、テクニックが多く、くあえられていると思うんですよね、この作品には。
 いいと思うのでこれからも続けてください、この作品は前の作品のようにやめずに。

 失礼なコメントかもしれませんがよろしくお願いします。
40 無名の一般人 ■2009-04-30 20:56 ID : v.gyHCsHdfk
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 とりあえず、すいません。前回、拝見をしたつもりでいたのに全くしておらず、コメントもしていませんでした。
なので、前回の分もここでのコメントに含めさせてもらいます。


 まずは前回のコメントから。

 グロ、という表現をしている割には私にはそこまでグロいは感じませんでした。私の感覚が鈍っている可能性が高いですが。……しかし、ここのルールで過激すぎるのは無理のようなのであのぐらいが丁度いいのかもしれません。
 途中(最初の現実文で斉藤が鈴木に返答しているところ)に地の文から台詞に移行するとき『、』を入れてなかった部分があったので、細かいですが指摘とさせていただきます。
 最後に謎が残るような終わりかたでしたね、あの後の話は今回の作者メーッセージを読む限りないような気がしますが、番外編であっても面白そうな気がしますね。

 そして、今回のコメント

 今回の話は、生徒達が知らない秘密を知っている人とそれを知らない先生との会話……ですかね?
 地の文かと思いましたが全て台詞なんですね。台詞だけでも進行は出来ると思いますが、所々に地の文……動きの文を入れておいてもあまり損はないと思いますよ。
 理事長の言動から斉藤の台詞と行動がある程度は分かりますが、話している側の理事長の動きがほとんど見えません。これは動きの文を入れてもいいと思います。
 例えば、『――――おや、紅茶がなくなってしまったな。ちょっと待っていてくれ……。………………。……次はコーヒーにしてみた。君もどうだい?――――』的な文で動きを入れたり緩急を付けてみたりするのもありかとおもいます。個人的な意見ですからね。無視でも構いません。
 でも、文章としては結構いいともいます。台詞文だけでやるのも中々に面白いものですからね。
 ギャグ要素を含む作品なんかは台詞ばっかりで進行してる場合もありますからね。

 最後に長文、乱文、偉そうなこと、失礼しました。
20 ケルベロス ■2009-04-07 23:16 ID : If3qiekeSNg
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