グッドフレンド? |
アニメとかゲームとか・・・ 小説とか映画とか・・・・・・ そういったものの中に「行ってみたい」と、誰でも一度は思ったことがあるんじゃないだろうか。 空想してみて遊んでみたりとか、ね? 勿論僕だってそうだ。 好きなアニメやゲームの世界に行ってみたい、こんな体験をしてみたい、こんな能力が欲しい。 この年になっても未だあこがれたりする夢だ。 とは言っても、子供の時のように堂々とかめはめ波の練習をしたり超能力の練習をしたりなんてするわけない。 そんな事この年でやろうものなら職質されかねないしね。 今までずっとあこがれる夢ではあるけれど、やっぱり年を取るとそんな馬鹿な真似は出来なくなるわけで・・・・・・ いわゆるオタク呼ばわりされる僕も、世間の常識ぐらいわかる。 空想は所詮空想でしかないし、アニメやゲームに出てくるようなキャラが実際にいたら、きっと引くと思う。 それはアニメやゲームであるからこそ輝くのであって・・・実際にそんなことはありえないし、ありえちゃいけないんだ。 だけどそんな事が本当に起こった時 「これは・・・こういうのは何て言えば良い?」 「奇跡とか?あぁ、これが一番シックリくる」 奇跡さん、この半年間本当にありがとう。 やっぱり何度も別れを経験するのは辛いし、今までと変わった生活をしたわけでもないけど ・・・いや、僕以外の人間の視点からなら毎日が非日常だったのかな。 正直未練はあるけどさ、有り得ない清算の機会が来たことに感謝しとくよ。 「おはよーっす」 いつもそうしてきたように、僕は教室後ろ側のドアを開き誰に向けるわけでもない挨拶をする。 朝だってのにこんなに賑わっちゃって・・・お前ら午後まで体力持たないぞ。 挨拶の返事なんぞ帰ってくるわけが無いので、僕は騒がしい人の集まりを避け自分の席に着いた。 僕は深夜までアニメ鑑賞と積みエロゲーの処理で忙しかったんだ、寝るからちょっと静かにしてくれよ・・・ 「・・・あれ?おい、お前・・・」 そしてこういう時に限って僕に話しかけてくる奴がいるんだ。 騒がしさは我慢するからあんたは向こうで友達とワイワイやってくるといい。 「おいってば、なぁ?寝てるのか?」 見たらわかるだろ常識的に考えて・・・ 僕のこの状態を見て起きてると判断する奴がいるなら是非僕に紹介してもらえませんかね。 「・・・ちっ、ったく・・・久々に学校来たと思ったらそれかよ」 無視無視 「しかしなんだ、聞いてたのより案外軽そうだけど」 僕は寝る 「おーい、起きてるんだろ?折角俺が友達を気遣ってやってるんだからなんか返事せーよ」 「・・・気遣ってるつもりなら眠らせてくれ」 「寝たふりすんなよ、それが2ヶ月ぶりの友達にする態度か?」 二ヶ月ぶりってなんだよ、僕は昨日も一昨日もちゃんと登校してるぞ。 「まぁなんだ、××××の××だって聞いてたからさ、嫌味が言える程度に元気なだし大丈夫そうだな」 「あぁ?なんだって?」 よく聞き取れなかったから聞きなおそうとした瞬間、タイミング悪くチャイムがなってしまう。 くそっ、こいつの所為で全然眠れなかったじゃないか・・・ 「おっと、んじゃ俺は席戻るわ。 後で××の美人さんの話でも教えてくれよな、まぁ××××だったからわかんねぇかもしんねぇけどさ!」 そう言いながらアイツは席に戻っていった。 名前なんだっけな、まあいいか。 先生が来るまでちょっとぐらいあるだろう、少しでも寝とこう。 「朝礼だよ、起きて!」 前席の女子に椅子を蹴られて起こされた。 ほんとあっという間の睡眠時間です、本当にありがとうございました。 「起立、礼!」 僕を起こした女子がそのまま朝礼をする。 ・・・あれ?おかしいな・・・ 僕のクラスの席は出席番号順になっていて、男女区別はしていない。 そして朝礼はその日の日直がすることになっていて、日直もまた出席番号順だ。 つまり、今日の日直が僕の前の席だという事は、昨日の日直は僕だったはずなんだけど・・・ アルツハイマーかな、昨日日直した覚えが無い。 「おいコラ、HR中に携帯いじんな田村。 没収すんぞ」 先生に田村と呼ばれた男子が不満げな顔をしながら携帯の電源を切る。 よくみたらさっき僕に話しかけて来た奴だった、そうか、名前は田村か。 なんでこんな事を忘れてたんだ僕は? どうでもいい奴だから?なるほど、納得。 「吉村、今日の遅刻者・欠席者は?」 先生に吉村と呼ばれた女子が起立する、というか前の席の女子がまさしく吉村だった。 あぁそうだ、こいつは吉村だったっけ。 「遅刻者は無しです、欠席は・・・」 「あぁ言わなくてもいい、わかる。 いつになったら学校に復帰するんだろうな杉村は・・・」 ちょっとしたお話だけど このクラスの「杉村」は僕しかいない。 なんか意味不明に記憶があやふやだけど、自分の苗字を忘れるほどボケてない。 なにこれ?先生公認のイジメ? すこし腹が立って僕は思わず 「僕が見えないなら先生も吉村もメガネ屋行って自分にあった眼鏡作ってもらった方がいいんじゃないですかね、つーか吉村、僕のこと起こしてくれたのにそりゃないだろ・・・」 と、オタク臭く反論してしまった。 まぁオタクなんだけどね。 周りの空気がシンとする、引いてるんですねわかります>< こういう空気には慣れてるさ、どーせ僕は痛い奴ですよー。 ・・・皆がマジマジと僕を見つめつづける。 何事だよ、痛い奴って事は自覚してるからそんなに見つめる無いでくれよ、照れるじゃないか。 「杉村・・・?お前杉村か?」 くっそ白々しいなこの体育教師が。 「僕以外に杉村ってこのクラスに居ましたっけ?」 「な、なんでここにいるんだ?あ、いや、そのだな、確かにここはお前のクラスだけどな、今いるのは不自然というかなんというか・・・」 イジメですかそうですか。 僕がここに居ちゃ悪いってんですか。 「あの、僕なんか悪いことしました?先生にハブられるような事した記憶無いんですけど・・・」 「いやその、××××の××って聞いてたもんだからさ、うん、復帰したならいいんだそれで、うん」 なんだか不思議な態度だ。 意図的に無視してたわけじゃなさそうだな。 それにこの周りの皆の感じ、本気で僕がいなかったと思ってたみたいだ。 僕を起こした吉村もポカーンとした顔で僕を見つめている。 わけがわからない。 でも何故か、その理由を知りたいとは思わなかった。 |
高橋君
2008年09月15日(月) 00時28分18秒 公開 ■この作品の著作権は高橋君さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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凄い! とまず言っておこう。 世界観に引き込まれてしまいました……。正直、第一話はとても重要なのです。そして、素晴らしい出来だと思います。 なんだか主人公と周囲の認識がずれているようですね。一体どうなっているのか、楽しみです。 ×××は、何なんでしょうね? では、続きが素直に楽しみです♪ |
30点 | 風斬疾風 | ■2008-09-21 06:55 | ID : FZ8c8JjDD8U | |
初めまして、ケルベロスというものです。以後よろしくお願いしますね。 感想は、まずは面白そうですね。何故主人公がそんな現状に身を置いているのか。何故そこにいるのがおかしいといわれるのか。何を聞き取れなかったのか。えぇ、続きを楽しみにしています。 |
30点 | ケルベロス | ■2008-09-19 21:14 | ID : 8u0JUU1wUZY | |
お初にお目にかかりますね、私はアダムスカ。以前は軍師と呼ばれていました。以後お見知りおきを。 手始めに、文章を書く上での事を2つほど。 文章を書く時に「!」や「?」を使いますよね? この際正式名称はどうだって良いです。これらを使う時の注意点として、「!」「?」を挿入した後はスペースを1つ空けます。空けますが、会話文の末……つまり、「この野郎!」「そうなのか?」と言うように、「!」「?」のすぐ後が括弧綴じの場合はスペースを空ける必要はありません。 それともう1つ。 文中で「…(三点リーダ)」を使用していらっしゃいますが、三点リーダを使用する時は「……」このように、2つ続けて使用するのがセオリーです。特に他意が無いならば「……」として使用するのが良いでしょう。 では、感想の方を。 正直……掴まれてしまいました、掴みOKという奴ですね。 一体主人公は何を聞き取れないのか。 主人公に身に何が起こっているのか。 謎は深まるばかりです……。 全編に渡ってフシギな雰囲気が漂っていますね。 何となくホラー小説を……いや、ホラーと言うよりはオカルトですかね、その様な臭いがします。こう言うジャンルを読むのは初めてですので、続きに期待しています。 |
30点 | アダムスカ | ■2008-09-15 01:34 | ID : MXRHzdRQNyI | |
ぬぉっ? いきなり複雑な展開。 てかこれイジメでしょ……。 不登校児が学校来たとき、 「あいつ今日も休みか」 って言うとか。僕が言いましたけど。 続き楽しみ。 |
30点 | 生徒会長7 | ■2008-09-15 00:51 | ID : SRGaKim4DWg | |
合計 | 120点 |