咎と裁き 第一章 【胎動編】 File.06 《目覚め》
File.06 目覚め

「ソードマン、ソーテック、パトリオット、聞こえますか」

 通信機からエヴァこと藤原の声が聞こえてくる。多少のノイズはあるが、それはどうしようもないと言うレベルであり。どんなに感度の良い受信機でも多少のノイズは混じる。森田は、そして他の2人も肯定の言葉を送る。

「こちらソードマン、良好だ」
「ソーテック、通信良好」
「パトリオットです、通信異常ありません」

 こちらの返答が届いた事を確認すると、今度は石田からの通信が入る。

「結構。現在機人の一団と白銀の部隊が交戦中だ、援護に向かってくれ。そこから一丁目方面、連中は月夜見宮に向かって侵攻している。思いのほか数が多い、確認できるだけでも30はいる。気をつけてくれ」

 石田は祈るような調子で言う。

「了解」木村が返答すると竹藤も森田も続いて応答する。

 それから、木村の指示に従って一丁目を目指し、伊勢市駅口を西へと突き進む。通り過ぎる町並みは普段の穏やかな姿ではなく、残酷な炎に焼かれ見る影も無いほどに荒廃していた。そんな絶望的な状況の中でも、消防士達は消火活動を続ける。そしてそれを護衛するかのように白銀や自衛隊の隊員、警察官達があたりを警戒する。恐らく相当な危険性であろう、立っているだけでも全身が発火しそうな温度の中、彼らはテロリストの攻撃を警戒しているのだ。真実を知らされているのは……恐らく白銀の隊員だけであろう。

 燃え盛る表通りとは少し距離のある路地をしばらく進んでいると、ほんの2年前までは日本では恐らく聞く機会に巡り会わなかった音が聞こえてくる、銃声だ。それはつまり、近くで戦闘が繰り広げられている事を示す。白銀と機人が今まさにこの平和だった町のどこかで銃を撃ち合っているのだ。

「リンクスより各員、聞こえるか」齋藤から通信が入る。指揮車と木村が返答を返す。
「どうしたリンクス、何か問題か」

 齋藤はこちらの小隊には加わらず、単独で今回の戦場に潜入している。この不可解な攻撃の真意を探るために別行動を取っているのである。

「今、1体の機人を仕留めました……レベル5と見ていいでしょう。随分と人間臭い格好をしているものです、恐らくロシアの放出品でしょうが、BDU(戦闘服)にAK、スカルキャップと来てる。連中本気のようですね」
「それで?」石田が問う。齋藤は一呼吸置いてから言う。
「今、37号線と32号線、22号線が交わる交差点にいるんですが、この辺には火の手がありません。斥候のようです。見た限りでは何か内からのものを警戒しているようでした」

 おかしな話である、今回の襲撃が月夜見宮の襲撃ならば、外側からの増援を警戒すべきである。何故内側を警備する必要があるのだろうか。森田は嫌な予感を拭うように銃を何度も握りなおし、歩を進める。

「了解だリンクス、調査を続けてくれ」石田が言う。
「リンクス了解、任務を続けます」そう言って齋藤の通信は終わった。

 齋藤と石田の師弟関係は大学時代からの長いものである。石田は狡知によって快適な寮生活を送っていたが、その陰で彼の手足となって動いていたのは齋藤である。人当たりが良く、誰とでも気軽に付き合える齋藤は、寮内の様々なグループに所属していた。いや、正確には所属している振りをしていた。各グループには様々な思惑がある、もちろん石田のグループを良く思わないグループもあった。齋藤は常々、石田の側に居ると悟られないように動いていたため、悪い話も良い話も手に入れることが出来た。その話を下に、石田のグループは危険を避け自分達の得になる動きを取れたのである。

 彼らの通信に耳を傾けながら森田たちSSS小隊は歩を進める。ゆっくりとではあるが確実に戦闘区域へと近づきつつある。その時である、まだあまり火の手の上がっていない小さなビルの窓を破って、人影が森田達の目の前に降り立つ。

「機人か!」木村が叫ぶ。

 恐らくそうであろう、人間はビル3階の高さから飛び降りて涼しい顔は出来ない。

「人間! PMCか!」

 予想通り相手は機人であった。機人は齋藤の言うように軍用のBDUに身を包み、黒いブーツを履き、スカルキャップで顔を隠し、その手にはお馴染みのAKが握られている。機人はこちらを敵と判断したようで手に持つAKを構える。辺りに乾いた銃声が響くが、それは機人のAKから発せられたものではなかった。森田が銃を構えるよりも早く、木村のMP7が機人の頭部に狙いを定め、そこから放たれた銃弾がこの銀色の肌を持つ人間まがいの怪物の頭部を穿ったのである。

「どうやらそろそろ辺りを警戒したほうが良さそうだぜ……」

 木村が倒れた機人を確認しながら言う。森田も竹藤もそれに同意し、木村が先頭、竹藤がそのやや後ろを左につき、森田が右について、丁度三角形を描くような形で進撃してゆく。火にあぶられた窓ガラスが時々破裂音と共にはじけ飛ぶ。それは幾百の刃となって地上に降り注ぐため、その度に森田達は物陰に身を潜めざるを得なかった。そうした鈍重な歩みをしばらく続けていると、月夜見宮の周囲を覆う生垣が見えてきた。幸いにも火の手はまだ及んでおらず、青々とした生垣が炎に照らされて輝いている。

「この先に白銀がいるはずだ、急ぐぞ」木村はそう言って歩を早める。

 森田と竹藤はそれについて足早に入り組んだ路地へと踏み込んでゆく。狭い路地をゆっくりと進んで行くと、窓ガラスの割れる音と共に地面に缶のようなものが転がる。

「グレネードだ! 散開しろ!」木村は叫ぶと同時に手近な建物の窓ガラスを叩き割ってその中へ飛び込む。

 竹藤はドアを蹴破って民家へ。森田は今自分の来た道を全速力で駆け戻り、曲がり角まで来た所で横っ飛びに転がって身を隠す。その次の瞬間、炸裂音と共に爆風が辺りを包む。破壊力自体は大した事は無いが、飛び散る破片は爆発の勢いで想像を絶する速度に達する。近くに立っていれば凶器と化した破片の数々に全身を切り裂かれて命を落とす事だろう。幸い森田はそのような無残な死を遂げることなく、多少体を打ちつけた程度で事無きを得た。2人と合流しようと立ち上がったところで木村から通信が入る。

「パトリオット、ソーテック、丁度良い。全滅を避けるためにここからは散開して進もう」
「了解ですソードマン……して、ルートは」竹藤が真っ先に同意し、話を続ける。
「俺がこのまま正面から突っ込む、お前らは迂回ルートで側面か背後を取れ」
「しかし、それではソードマン、貴方の危険が大きすぎる」

 竹藤が反論する。木村の言うとおり彼がこのまま戦線の厚いであろう正面ルートを進めば、小隊の全滅と言う最悪の事態は避けられるだろう……彼に意識が集中している内に機人本隊の側面ないし背後を取れるかもしれない。だがそれは木村を生贄に捧げて得られる結果である、万一彼を失ったとなればSSSにとって大きな損失であるし、勝っても気分がよくない。しかし、竹藤の反論をよそに木村は陽気な笑いと共に言う。

「大丈夫だ、潜って来た修羅場の数が違う。俺は今まで全ての作戦で前線に立ってきた、そう簡単には死なんよ」

 彼がそう言うと、竹藤はそれ以上何も言おうとはしなかった。
 彼の戦士としての誇りを傷つけないためである。

「分かりましたソードマン、くれぐれも気をつけて」
「了解だソーテック、パトリオットも良いな」森田は突然の振りに慌てて肯定の返事をする。

 では無事に帰って酒でも飲もうと木村は言い、そこで交信は終わった。森田は息を深く吸い込み、大きく吐き出した後。木村、竹藤とは別の路地へと駆け込んだ。



 余り火の手の上がっていない街中にも機人の影がポツポツと見える。幸い周辺住民は全て避難させられているため、それ以外の人影は無いので一般人への被害が出る事は無いだろう。その、まるでゴーストタウンのような――実際に化け物の徘徊する――街を齋藤は独りで歩いていた。

「ゴーストタウンには実際にはゴーストすら居ないけどな……」

 まだ軽口を言う気概がある事にホッとする。元来齋藤一郎と言う男は幽霊とか都市伝説とか言うものが嫌いだった、もっと正確に言うならば怖かったのだ……。霊感自体は余り無い、しかし幼少期から体外離脱や「その手のもの」の発する声や音を聞く事は多々あった。そして何より、齋藤は「彼ら」の気配を敏感に察知した、居る事を感知できた。「彼ら」を恐れる齋藤にとってそれは苦痛でしかなかったのだ。

 齋藤の人生を完全に変えたのは神職となるべく入学した神宮館の学生寮での生活だった。そもそも「彼ら」に脅かされても生きてゆけるようになろうと思い目指した神職である、ある程度の覚悟は齋藤にもあった。しかし、そこに待っていた生活は砂の城を白波が破壊するかのように、齋藤のささやかな覚悟をいとも簡単に打ち砕いた。

「そこかッ!」齋藤はそこで一端思考を打ち切る、目の前に人影が現れたためである。

 腰のホルスターからSAAを引き抜くと右手の親指でハンマーを起こし、人影の頭部分に銃口を定めトリガーを引く。ゴーストタウンに響き渡る一発の銃声、その骨董品のような銃から放たれた銃弾は人影の頭部を正確に撃ちぬく。人影は音も無く倒れるが、その代わりに彼の所持していた物が音を立てて地面に散らばる。相手が倒れたのを確認すると、齋藤は倒れたその人影に駆け寄って生死を確認する。

「またか……やけに今日は斥候が多いな」

 齋藤が躊躇わず人影を撃ったのには訳がある。近隣住民は避難してこの場に居るはずが無いと言うのもある。しかし、いくら日本がPMCの設置を認可したとはいえ、こんな街中でAKをぶら下げて歩く日本人は居ない、あまつさえこの夜更けにである。齋藤は機人が機能停止していることを確認してからSAAを三回転程させてホルスターに納める。一応FAMASも背負ってはいるが、下手に弾をばら撒いて建物を傷つけるわけにもいかなかった。

「エヴァ」通信回線を開いて藤原を呼び出す。彼女はすぐに応答した。
「何か用?」仕事とプライベートを混同するなといつも言っているのにと思いながらも言う。
「また斥候だ、これで4体目……何か臭う」

 彼女は通信機の奥で唸ると、少し待つように言い、なにやら作業をし始めた。

「レーダーの反応を見る限り、確かに月夜見宮一帯を囲むように機人が点在しているわ」
「妙だ、今までの機人はそんな面倒な事をしたか?」
「いいえ、恐らく大勢で夜陰に乗じて月夜見宮を奇襲、目的を達成しているでしょうね」

 藤原の分析を受けて話を続ける。

「ああそうだろう、木村先輩達の様子は?」
「彼らは先ほど機人のグレネード攻撃を受けてから3手に分かれたわ」
「彼らしい危策だな……で、白銀と交戦中の機人は?」
「ちょっと待って……数では完全に白銀を圧倒しているけど、今の所膠着状態で動きは無いわ」

 ますます妙だと思う。機人は死を恐れない、例え頭部が砕け散ろうとも時間が経てば再生し、新たな人格がその身に宿るからである。そして、一部を除き彼らには自我と言う物が無い。また多くの生物に見られる生存本能も無い。ましてや子孫を残すという意思も。戦力が拮抗しているならばいざ知らず、戦力で勝っているのに攻勢に出ないとは何とも妙である。

「おかしいじゃないか、どうにも俺達を足止めしているように見える」
「そうね、何か手掛かりになりそうなものは?」
「いや、無い……こいつらはあくまでこのゲームのポーン。駒だ」

 通信機の間に沈黙が走る、お互いに何か嫌な予感は感じているのだが決定的となる物証を手に入れられない事が歯痒いのだ。何でも良い、このムカムカする状況を打破する手掛かりが欲しい。ただ、それは駒を何体倒しても手に入らないだろうが。

「とりあえず調査を続ける、何か不穏な動きがあれば連絡してくれ」
「分かったわ、気をつけて」
「ああ、愛してるよ」と言って通信回線がオープンである事を思い出す。
「あ、いや……」気まずさに嫌な汗が噴出す。すると彼女は笑っていう。
「他への回線は切ってあるわ」
「相変わらずのしたたかさだ……」見えるはずも無いが両手を挙げて見せた後、通信を切る。

 倒れている機人の体を調べてみる、何か手掛かりになる物を持っていないかを確かめるためである。しかし、残念ながら自分の望んだ物は得られなかった。深く息をつくと再び闇に溶ける街へと足を踏み込んで行く。



「どう思いますか?」藤原が唐突に訊いて来る。

 石田は、銃座に座り周囲を警戒しながら答える。

「この状況を……と言うのだったら、それはまだ分からないね、情報が少なすぎる」

 齋藤から寄せられる情報は断片的であり、まだ何かの決定を下すにはパンチ力に欠ける。敵の作戦書などでも出てくれば、大勢は大きく変わるだろうが、そんな報告も無い。安易な想像で行動を起こす事はできない、少なくとも前線の4人の命は自分が握っているのだ、自分の采配により彼らが生還するか戦死するかが決まるのである。

「Cap近接防御を怠るなよ、周囲の警戒にもだ」
「了解ですプレジデント」

 Capはどこか人間を思わせる言葉で、しかし同時に機械を感じさせる合成音声で答えた。人間は運転しながら銃を撃つと言う事が苦手である、同時に多くの事を捌く様に人間は出来ていない。しかしCapはAIである、彼を構成するプログラムは4つのCPUは強力な演算機能で同時に多くの行動を可能たらしめる。動作の難易度により同時進行可能な作業は変わってくる、3つの時もあれば10もの動作を同時に進行する事が出来ることもある。

「プレジデント、この区域の消火が落ち着いたようです、消防隊が街の奥に進む可能性があります」

 藤原がCCTV(監視カメラ)からの映像を見て言う。すぐに自分の脇に置いてあるラップトップにも映像が送られてくる、自分は視認しているから不用なのだが、Capによって要点がマーキングしてあるので役には立つ。

「観測を続けよう、Cap周囲に異常は無いか?」
「異常ありません」Capは無機質な機械音で答える。
「藤原さん、木村達の様子は」
「ちょっと待ってください……」彼女はそう言ってコンソールに向き直る。



 狭い路地を周囲を警戒しながら走る、既に2体の機人を見つかる前に始末していた。途中白銀の隊員を何人か見かけたが、残念ながら誰もが既に息絶えていた。相当苦戦していると森田は感じる、このままでは白銀が全滅するのも時間の問題だろう。目の前が2手に分かれている、月夜見宮の方向を選んで左側へ向かう。すると別の路地への道から1人の白銀隊員が駆けて来る。どちらかと言えば逃げていると言った方が正しい。

「ひぃっ!」

 その隊員は森田を見るなり腰の拳銃を抜いて構える。

「ちょ、ちょっと待ってくれ! 俺は機人じゃない!」

 森田は両手を前に突き出して、恐らくその隊員がしていると思われる誤解を解こうと努力する。相当興奮しているようで、目を見開き、その顔には玉のような汗がびっしりと張り付いている。銃を構えるその手は振るえ、相手が機人で無い事を確認するとその場にぺたんと座り込む。森田は放心状態の白銀隊員に駆け寄ると後ろに倒れないように背中に手を回して受け止める。目を見開き口をポカンと開いたままの隊員に森田は強烈な平手打ちを見舞う。

「痛っ!」バシンと言う乾いた音と共に彼は正気に戻る。

 頭が横に触れたため被っていたキャップが宙を舞った。キャップが取れたことでその隊員の顔がよく見えるようになる。彼と思っていた隊員は実は彼女だった。

「女?」森田がそう呟くと、彼女は顔を森田の方に向ける。
「貴方は……確か」彼女が呟く、そう言えば森田はこの女性の白銀隊員に見覚えがある。

 先の神宮防衛の折に、ごく短い期間ではあるが共闘した女性である。

「君は……神宮で会った……」

 そこで森田は、自分達が自己紹介もしていない事に気付く。この前の神宮は暗がりでよく分からなかったが、改めてみても彼女は美人であった。少なくとも、世の美人と言うカテゴリに当てはめても誰からも文句は出ないと思われた。燃え盛る炎に照らされてその顔は紅く輝く。神話の女神のような神秘的な美しさを醸し出す女性に、一瞬森田は魅せられていた。

「あの?」彼女の呟きに唐突に森田は現実に引き戻される。
「あ? あぁ……ゴメン、立てる?」森田は立ち上がると、彼女を手伝うべく手を差し伸べる。
「ありがとう、大丈夫」彼女は素直に森田の手を取って立ち上がる。
「まだ名前を言って無かった、俺は森田教嗣。この伊勢のPMC《SSS》に所属している」

 森田が名乗ると、彼女も思い出したように自己紹介し始める。

「私は《総務省特務三課 近畿方面部隊第二分隊》所属の釘宮あゆみです」
「総務省特務三課?」

 聞いた事の無い部署である。森田が首をかしげていると、彼女は笑って言う。

「白銀って言った方が分かりやすいかも知れないわね」

 そこで森田は合点がいく。そもそも白銀は軍属ではない、あくまでも機人との戦いを専門とする技術者集団であり、そのトップは官僚である。自衛隊とも一線を画す組織である。その仕事着も自衛隊のようなモスグリーンや迷彩服のBDUではなく、土木作業員が着るような作業着である。しかし、その色は闇に溶ける黒で統一されており、キャップと胸には白銀の隊証である銀色の片翼があしらわれている。

「なるほど、そっちの呼び名は知らなかっ……」

 そこで森田は、彼女を受け止めるために腰にしまっていたP-90を抜くと、先ほど彼女が駆けて来た路地の方に向ける。ドタバタと足音を立てて機人が数体姿を現す。森田は彼女を自分の背後に押しやり、P-90の銃口を先頭の機人の頭に向けるとトリガーを引いた。激しい銃撃と共に凄まじい勢いで空薬莢が排出される。排出された空薬莢の最初の一つが地面に落ちるよりも早く、先頭の機人は頭部を銃弾にえぐられてその場に倒れる。それを見た後続の機人が路地の陰に身を潜めるのを見て、森田も釘宮を連れて物陰に身を潜める。

「銃は?」森田は物陰に隠れながら釘宮に訊く。
「駄目、弾切れ……」彼女は目を伏せふるふると首を振って言う。
「これを」森田は腰のホルスターからもう一丁のP-90を引っこ抜くと釘宮に渡した。
「ありがとう」使い方は分かるかと訊くと、彼女は唇を尖らせて馬鹿にするなと言い返した。

 先ほどまでシェルショック(戦争神経症)を受けた新兵の様にうろたえ放心していたとは思えない。それだけ愛嬌のある減らず口が叩ける気概があれば大丈夫だなと森田は思ったが。森田が気を抜いたその瞬間に物陰から機人が銃撃してきたようで、近くに置いてあった金属製のバケツが吹き飛ぶ。咄嗟に森田も釘宮も姿勢を低くする。まだ昔の町並みを残している路地の家々は木製の赴きある造りが災いして、凶暴な鉄の雨に打たれて次々と削り取られていく。

「牽制してくれ、俺が突っ込む」森田は釘宮の顔を見据えて言う。

 彼女は何も言わずに頷くと、銃撃が止んだ一瞬を突いて体を物陰から露出し、機人の隠れている物陰に向けてP-90を乱射する。その横を通って森田は一気に弾幕の隣を駆け抜ける。P-90を左手に持ち替え、腰のホルスターから霊子刀の出力デバイスを取り出すと、まだ起動させずに保持する。釘宮が一端銃撃を止めて物陰に身を潜める。その隙を突いたつもりだろう、機人が銃撃しようと少し前へ出る。迂闊にも物陰からAKの銃身が覗く、森田はそこを見逃さず霊子刀を起動して、形成された光刃を逆薙ぎに振り上げる。AKの銃身は中間部分で切り落とされ、それを構えていた機人の左手首をも吹き飛ばす。

「でやぁぁぁ!」

 怯んだように見えた機人の隙を突いて死角から飛び出すと、その迂闊な機人の胸部に光刃を突き立てる。そのまま押し込むように前進すると、機人は圧力に耐えかねて後ろに倒れる。すると倒れる勢いで機人の胸部から上が徐々に切り裂かれてゆき。そして、仲間が盾となってこちらを銃撃できないでいた3体目の機人も光刃の餌食となる。やや上目に向けられていた切っ先が機人の、丁度人間で言うなら眉間の位置を貫く。機人の腕がだらりとだらしなく垂れ下がり、AKを取りこぼす。森田は刃を引き抜くと数歩分後ろに跳び下がり、霊子刀のスイッチを切って光刃を解除する。

「お見事ね」物陰から釘宮が現れ、賛辞を贈って来る。
「君の援護があればこそさ」森田は左手の親指でP-90を3回転程させると、腰のホルスターに納めた。

 それを見た彼女はこちらをいぶかしむ様な顔をする。森田はハッと上司の妙な癖が移ってしまっていると自覚し、少し傷つく。「何で傷つく!」と言う上司の怒声が聞こえてくる様な気がして、益々落ち込む。浮かない顔をしていたのだろうか、釘宮は気遣わしげな顔でこちらを見てくる。

「大丈夫?」森田は我に返って返答する。
「ああ、だ、大丈夫! それよりもここに居たらまた襲われる、仲間と合流しよう」

 釘宮は無言で頷く、森田は一応彼女に訊く。

「君の仲間は?」彼女はまた目を伏せて首を横に振る。
「私の部隊は敗走したわ……仲間も分からない」
「分かった、安全圏まではエスコートしよう」森田がそう言うと釘宮は強く反論する。
「いいえ、私も戦うわ。死んだ仲間のためにも」彼女に瞳には強い決意が感じられた。

 森田はそんな彼女の健気さに思わず微笑むと一度だけ頷く。P-90をもう一丁彼女に預け、自分は先ほど倒した機人からAKを奪う。一丁は切り捨ててしまったので、手に入ったのは丁度二丁。予備弾倉も十分すぎるほど手に入った。ストックが折りたたみ式だったので、折りたたんでAK本体をコンパクトにする。こうすれば二丁構えても扱いやすい。

「行こう」森田が言うと、釘宮は頷いて後ろに着いて来た。森田は路地の奥へと歩を進めた。



 森田、木村と別れてから久しい、物理的な時間で言えばまだ1時間経ったと言う所だが、戦場で独りぼっちと言うのは何とも不安を掻き立てる。既に4体の機人を仕留めている、1体には気付かれて戦闘状態に陥ったが、何とか増援が来る前に討ち取る事ができた。ふと、竹藤は足を止める。目の前の曲がり角から強烈な殺気を感じるのだ。竹藤は息を殺し、殺気を消すとゆっくり曲がり角に近づく。ステアーAUGを構えて角から飛び出す、殺気の相手も銃を構えて飛び出して来た。竹藤は、そして多分相手もトリガーを引きそうになる指を何とか押し留める。

「ソードマンでしたか……」竹藤は安堵して銃を下ろす、木村も銃を下ろして息をつく。
「何だソーテックか、驚かすんじゃねぇよ」驚いたのはこちらもなのでお互い様なのだが、それは飲み込む。

 木村は辺りを警戒しながら竹藤に言う。

「どうも白銀は押し切られちまったみたいだな……さっき見たが、月夜見宮は機人に占拠されている。敗走した白銀の隊員も何人か見た、まぁ見たのは仏さんの方が多かったけどな」
「連中の目的は何でしょうか……」木村は首を横に振る。

 齋藤からの連絡でもおかしな事が散見される。目的不明の月夜見宮占拠、破壊活動を行うでもない放火、月夜見宮の周囲に散在する斥候部隊。どれをとっても今までの機人らしからぬ行動である。何か裏で企んでいるのは明白だが、何体の機人を討ち取っても情報は出てこない。

「取り合えず月夜見宮に行ってみましょう、あわよくば奪還です」

 そう言うと、彼はニヤリと口元をゆがめて竹藤の意見を肯定した。燃える物が無くなって、徐々に燻りだした火の海を2人のスーツ姿の男達が駆ける。昼間のビジネス街には良く映えそうなその姿も、燃え盛る街の中ではどこか浮いて見える。途中まだ月夜見宮の周囲をうろうろとしていた迂闊な機人を打ち倒しながら一路月夜見宮へと向かう。占拠部隊の斥候と思われる機人を4体射殺した所で月夜見宮の周囲をぐるりと囲む生垣が見えてくる。

「ソーテック」木村が肩を叩いて言う。何を言わんとしているかは分かっている。

 竹藤は足音を消して生垣に忍び寄ると腕にマウントするタイプのウェラブルコンピュータを起動する、一見するとサングラスに見えるディスプレイを装着し周囲を見渡す。衛星レーダーの技術を応用した物で、腕のコンピュータから短いスパンで連続的に発信された電波が衛星で反射し地上に照射、更に地上から反射してきた電波のデータをコンピュータで受信して視覚的情報に置き換える。つまり、今の竹藤には壁の奥や障害物の陰に居る機人の姿も丸見えなのである。

「数は減ってますね……外に10体、壁の社殿の陰に4体、生垣の周囲に2体ずつ。四面ありますから、8体です」
「減ったとは言えまだまだ多いな……付近に生体反応は無いか?」
「待って下さい、我々の後方7時の方向に2つの生態反……なんだ?」

 突如ディスプレイがブラックアウトした。バッテリー切れではない、微妙なノイズが散っている。竹藤は突然の異変を受けて瞬時に状況を察知する。電波撹乱だ。

「ソードマン、厄介な事になりました。電波撹乱です、衛星レーダーが使用不能になりました。通信も利きません……」
「それは悪いニュースをどうも。こうなりゃ俺達がカギだな……ソーテック、覚悟を決めろ。突っ込むぞ」

 この人は相変わらずとんでもない事を涼しい顔で言う。彼我の戦力差は11:1である。とてもではないが勝ち目があるとは思えない。しかし、現実的な観点で言うとここで玉砕覚悟の攻撃を仕掛ける事が後の作戦遂行において重要になる。敵を全滅させる必要は無い、恐らくこの月夜見宮に設置されたと思われる電波撹乱装置を破壊すれば良い、後は残った人間が何とかするだろう。

「了解です、で……作戦は?」
「ああ、俺が突っ込む。お前は電波撹乱装置を探して破壊しろ」

 2人で攻め込めば多少1人に掛かる負担は和らぐが、全滅した場合作戦そのものが破綻する。例え1人の負担が増えようが、もう1人が単身潜入して装置を破壊するのが最善かもしれない。そして、竹藤よりも木村のほうが単体の戦闘力が高い。竹藤は劣っている戦闘能力を機械で補っているが、それでも尚木村の戦闘能力は竹藤を凌駕するのである。

「了解……」竹藤は俯いて返事をする。

 尊敬する先輩を死地に送り出さなければ成らない事が痩せこけた良心を締め付ける。こうなっては自分に出来る残された事は、一刻も早く電波撹乱装置を発見、破壊し、木村の援護に回る事である。竹藤は覚悟を決めた。

「ではスリーカウントで飛び込む……3……2……1……」



 凶暴な野生の生き物と目が合ったときは、目を離してはいけない……目を離した瞬間彼らは襲い掛かってくる。しかし、今回目が合ったのは野生の獣ではない。全身を銀色の外殻に覆われ、人間のような四肢と頭、知能を持ち、その体を人間の道具で包み込んだ魔物である。

 齋藤は腰のホルスターからSAAを抜くと、右手の親指でハンマーを起こし、腰の位置から離さずにトリガーを引く。そして既に回されていた左手の人差し指でもう一度ハンマーを起こす、トリガーは引きっぱなしなので起こされたハンマーは再び頭を振り下ろす。銃声と共に銃弾が吐き出される。齋藤は更に左手の薬指でハンマーを起こす、相変わらず右手の人差し指がトリガーを引いたままなので、ハンマーは三度目の重労働を強いられる。ハンマーに意思があれば恐らく相当汚い言葉で罵倒されていた事だろう。ハンマーは再度、シリンダーへ向けて振り下ろされ銃弾の炸薬を破裂させる。その爆発力によって3発目の銃弾が送り出される。

「ぬ……外したか!」

 スポットバーストショットと一般に呼ばれるこの連射法は、シングルアクションのリボルバーでの連射において有効な手段ではあるが、命中率は著しく落ちる。そして、こちらを視認していた機人はすぐに物陰へ身を隠そうと体を動かしたためヒットポイントがずれてしまった。本来一点に3発の銃弾を撃ち込む技法であるのに、齋藤の放った銃弾は1発目が機人の右側頭部をかすり、2発目が右肩をえぐり、3発目が右の肘関節を撃ちぬいた。ぼさっとしていると今度はこちらが物陰からの銃撃を受けかねない、齋藤はすぐに近くの建物の陰へと身を潜める。

「ちぃっ……厄介な」

 齋藤は空になった薬莢を排出し、腰のベルトに刺さっている新しい弾を取り出すとSAAシリンダーの空いている場所に送り込む。3発分装填すると装填部のハッチを閉じ、SAAを手元で5回転ほどさせてホルスターに納め、背中に手を回してFAMASを前に持ってくる。機人は撃ってくる気配が無い、こちらも無駄弾を撃つつもりは無いが……。

「参ったな、エヴァ! 敵の正確な位置を教えてくれ」

 通信を開いて藤原に支援を要請する、衛星レーダーなら敵の正確な位置が把握でき、こちらから攻撃を仕掛けやすくなる。しかし、齋藤の望んだ情報がもたらされる事は無かった。それどころか藤原からの返答すらない。おかしいなと思い、今度は石田に通信をしてみる。

「プレジデント、こちらリンクス、応答してください」

 やはり返答が無い。よく聞いてみればザーザーと、耳障りなノイズが混じっている。齋藤の頬を冷たい汗が伝う、算出された状況は只一つ……「電波撹乱」である。何の目的かは知らないが、機人達がこの、恐らくは月夜見宮一帯に電波撹乱を仕掛けたのだ。通信機器は勿論、これでは衛星レーダーも使えない。SSSは機人に対する大きなアドバンテージを失った事になる。意を決した齋藤は腰をかがめ、足音を消し、自分の放つ気配を周囲と同化させながら、ゆっくりと物陰を出る。壁伝いに機人の隠れた角へにじり寄る、幸い機人はまだこちらの動きに気付いて無い様だった。

 角の手前まで来た所で、角に向けてFAMASを構える。背中を壁につけているので右腕の力だけによる保持となる、流石にこの体勢は肉体的にきついと思った。手が震えて銃口が上下左右に微妙ながらぶれ続ける。齋藤はベルトから一発の弾丸を取り出すと、先ほどまで自分のいた物陰へと放り投げる。

 物音に反応して機人が物陰から少し顔を出す。彼は驚いただろう……敵が動いたと思って覗いてみれば、自分の目の前にあったのは漆黒をその身に湛える命を奪うだけの機械の銃口だったのだから。機人は目を見開いて驚愕する、慌てて顔を引っ込めようとするが遅すぎた。彼が頭を再びもとの位置に戻す前に、齋藤はFAMASのトリガーを引いていた。排煙と空薬莢、そして火花を盛大に吐き出しながらFAMASはその身に蓄える銃弾を送り出す。頭部をしこたま削られた機人は、その場に銅像を倒してしまった時のような重く響く音を立てて倒れる。

「小学生が戦争に出てるようなもんだな」

 齋藤は機人の体を調べながら呟く。そう、機人の弱点はその精神にある。彼らは言ってみれば生まれたばかりの存在、知能を獲得したばかりの存在である。より進化した個体を除けば、発展途上なのである。齋藤は外人部隊として各地を転戦している物好きな日本人を除けば、戦場に1年間身を晒し続けた兵士である。ベテランではないがルーキーでもない。発展途上の機人に敗れる道理はなかった。しかし、逆に言えば恐るべき増殖力を持つ機人が、システム化された戦闘教練を手に入れた場合は、余り想像したくない事態が待っている。

「これは……」機人のBDUの内ポケットの中にUSBタイプのメモリースティックを見つけた。

 これの中身を確認するには一端フクスに戻らなければならない。自分は竹藤のようなウェラブルコンピュータを持ち歩いていない。しかしこの場合、仮にウェラブルコンピュータを持っていたとしても電波撹乱で中身は送信できなかっただろうが……。その他には特にめぼしい物を見つけられなかったので、機人の持っていたAKを失敬すると、齋藤は踵を返して一路伊勢市駅前に停止していると思われるフクスへと急いだ。



 三重県の東端に位置する二見……夫婦岩で有名な海の綺麗な町である。
 その夫婦岩を湛える海の傍で、おぞましい陰謀がその目覚めを待ちつつあった……。

「Nearer,my God,to thee,nearer to thee! 」
 主よ御許に近づかん

「E'en though it be a cross that raiseth me,」
 いかなる苦難が待ち受けようとも

「still all my song shall be,」
 汝の為に我が歌を捧げん

「nearer,my God,to thee.」
 主よ御許に近づかん

「Nearer,my God,to thee,nearer to thee!」
 主よ御許に近づかん 主よ御許に近づかん

「Though like the wanderer,the sun gone down,」
 放浪の中 日は暮れ行き

「darkness be over me,my rest a stone.」
 闇の中 石の上で体を休める

「yet in my dreams I'd be nearer,my God to thee」
 ただ夢見るは 主よ御許に近づかん

「Nearer,my God,to thee,nearer to thee!」
 主よ御許に近づかん 主よ御許に近づかん

 近くの興玉神社から聞こえる祝詞ではない、神々しい響きではあるものの何処か謡う者の邪悪な念を漂わせる響きである。夫婦岩の正面には、もう夏も近いと言うのに、純白のコートに身を包み、暗い赤色のスーツを着、薄暗い灰色のシャツに黄色のネクタイを締めている。両手を天にかざし、神の加護を全身に受けるように立っている。その顔は人間からあらゆる体毛をなくした上に銀色の塗料を塗りたくったような体であった。そして、口元は不気味に捻じ曲げられている……微笑ではない、かと言って嘲笑でも優しい笑顔でもない、邪悪な笑顔。

 彼は謡い終わった後、ゆっくりと口を開き、呟く……。

「この世界は……我が主の物……」
アダムスカ
2008年09月28日(日) 12時46分43秒 公開
■この作品の著作権はアダムスカさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ

 どうも、もうすぐ夏季休暇の終わるアダムスカです。
 まぁ、休みにも飽きた頃ですし丁度良いです。

 早いものでもう半分まで来てしまいました……文庫本で言えば、丁度半分の位置にいるとお考え下さい。


 ここらで、少し核心に触れる話をしましょうか。
 当初この作品は、SFやファンタジー的な要素を廃したそれこそMGSや007の様な、ポリティカルな作品になる予定でした。
 ですが、それでは結局MGSや007のパロディに過ぎないと思い、現在の形に落ち着きました。それでも、物語を描くという部分で小島秀夫氏の影響をかなり受けているので、それなりに読者に伝えたいメッセージなども、作品の中で語られています。
 一応この章のテーマは「正義」と言う事になっています。現実の「正義」とはいかなるものか、彼らが作中で語る事があるかもしれません……言葉でなくとも、背中で。


>ケルベロス様
 マイペース更新が一番ですよ。
 感想文を書いて来いと言われている訳ではないのですからw

 森田は結構幸薄いです……彼にはこれから七難八苦を背負って貰います。しかし、刺激の無い生活はそれはそれでつまらないもので。
 んで、扶持は「ぶち」と読みます。
 一般に生活の基盤を築く事を「食い扶持を稼ぐ」と言いますね……私も後2年と半分もすれば、自分で食い扶持を稼がなければならなくなります。


>風斬疾風様
・File.03より
 RPGは何も知らずに聞くと、ゲームだと思いますよね……近代戦争を描いた映画で、爆発系の武器って誤爆を避けるために叫ぶんですよね。「RPG!」って絶叫する兵士を見て呆然としていたものです。
 一応、この作品ファンタジー要素としての魔法に当たる能力はあるのですが、あくまでも戦闘補助や簡単な治療程度の力しか持ちません。社長や藤原の様に高次元の能力を使用する人間もいますが、それは使用者にとても負担をかけます。故に、戦闘は物騒な銃撃戦となってしまうのです。多くの人は「術」の存在を知らないですし……。
 説明文はちと過敏になりすぎましたね……以降は、不自然でない程度にぶち込んでいこうと思います。

・File.04より
 完全に誤表現ですね……修正したいのですが。03がタイトルに0が付いていないので今度一斉に修正したいと思います。ご指摘感謝いたします。
 私はまぁ、その……好きに書いて好きに上げておきますので、無理にリアルタイム更新に着いて来なくとも、のんびり読んで頂ければ結構ですよ。
 なに分、一話が本当文庫本の一話相当の分量で書いているので、時間の無い学生さんにはしんどいかも知れません;
 シモンと言う人物は中々気に入っているのですよ……実は、かなりのキーパーソンだったりしたりしなかったり。
 この作品に登場するものは、大抵自分や友達がエアガンを持っているものを登場させています。プラスチックですので、質量は実銃ではありませんが、マルイの物はリアルさに定評があるので良いです。

・File.05より
 MGS4のノベルをこの前読みまして。
 オールドスネークの「俺は英雄じゃない……」と言う言葉に感化されましてね。グリーンカラー(戦争生活者)と言う言葉も、MGSの出典です。そう考えるとMGSは私にとって辞典のようなものです。
 全身を義体(分からない人は攻殻機動隊を見るのだ)に換えたいと思ったりもしましたねぇ、若い頃はサイボーグ009に憧れたりした、鉄郎もかくやと言う少年でした。
 森田の腕の再生には、触媒には藤原の霊力を使用していますが、エネルギー自体は森田の生命力です。
 理論としては生命力を消費して細胞分裂を活性化、急速に怪我を治すものです。その分テロメアが損耗して老化が早くなります。テロメアについては……ググって下さい。
 神器は……メッセージの一つですねw

 別件でMHについて、MHの小説からは撤退しましたが、アドバイザーならばいくらでも買って出ましょう。
 移動手段としては主に徒歩、馬車(ガノトトスが水中から馬を追いかけると言う話があります)、徒歩での移動の際はアプトノスに荷車を引かせたりしているようです。船はありますね、ドスやFでは方々に小型の船で向かっています。一般的ではないですが、気球と言う選択肢もあります。
 ペットシステムがドス以降ありますので、描写や設定さえしっかりすれば、リオレウスに乗って移動する事も出来るでしょう。設定では実際のその技法を研究していた「龍騎」と言う組織があります。

 こんなものですかねw


 では、また次回お会いしましょうノシ

 誤字を修正 2008/09/28

この作品の感想をお寄せください。
 『聞こえて気来る様な気がして』初めの「気」はミス……かな。
 英語のトコはなんか直訳すると大変なことに。やっぱ外国語使うときは訳が無いと無理ですよね……。神と書いて主と読むとことか(あってるかな……?)
 そして、なんか色々と事態が進行していて……。電波撹乱、電子機器が使用不可になるって言うのはやはり大変なことなんですね。実際、この日本でそんな事されたらどうなるのか……。
 中間、ですか。ここから色々展開しそうな……、楽しみです。

 なるほど、馬は居るのですか。んー、しかし徒歩が一番書きやすいかぁ……。色々考えてみます。
 アドバイザーを買って出てくださると言うことで……、ありがとうございます。これからもたまに質問とかすると思いますが、宜しくお願いしますね。
40 風斬疾風 ■2008-09-27 11:46 ID : FZ8c8JjDD8U
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マイペースでも遅すぎるといけませんねww 気をつけないと(俺
ぶちですか。ありがとうございます。一つ賢くなりましたw

ん〜、いいですね、すごいです、羨ましいです(おい
癖、簡単に出来るようなことではないと感じるのは俺の気のせいでしょうかね?w

最後の詩っすか? 英語のやつ、あれ良かったです。でも自分英語苦手なんで訳ないと全く意味が読み取れませんねww
40 ケルベロス ■2008-09-25 22:16 ID : If3qiekeSNg
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